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「るいか(涙月)」
栃木美保
涙の生まれる場所が心底深くにある。そこを栃木は、「るいか」と名付けたのだろうか。涙は、何から生まれるのか?愛が火の中に入っていき自らをやき尽くす時、愛は水に姿を変える。この火の中の水こそ涙であると、そう信じてきた。それは自意識の内に愛を宿すことに他ならない。七つの同心円上の中央にある羽根を添えた精油の小瓶の中身がそうだとすると、分離している一方が愛もう一方が火ということになる。したがってよく攪拌し、融合させねばなるまい。火星と金星が結婚し涙の月になるというようなイメージが漂う。これを脳天ヘ数滴落とすようにと栃木から言われているのだが、このおとずれは、愛の痛み(命)かも知れない、これを身に浴びた波動が七つの同心円に象徴されていると思われる。このはたらきを表す剣型の白い包み中には香りのカプセルが忍ばせてあった。栃木によれば、これを飲めば息が花の香りに変わるという。

 

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